【下北沢】「Shoe Cage」/電動夏子安置システム【10/20(木)〜10/24(月)】
ストーリー
その法案が自分たちにどのような影響を及ぼすのか、国民の多くは理解していなかった。想像が及ばなかったというべきか。そもそも時の政権が自由主義的なものから、緩やかな全体主義に移りつつある事を、何となく感じながらも止めようともしなかった。かつて、とあるメディアは、監視社会に起こりうることとして、以下の10項目の予想を挙げて揶揄した事がある。
1.SNSに投稿した内容は当局に全て把握される。
2.個人の商取引は当局によって全て把握される。
3.外出先のいたるところで監視カメラが稼働している。
4.監視下で行動する人間を見て嘲笑うTVバラエティが流行する。
5.当局は個人間のメールを全て読み、検閲する。
6.当局の知らないところでは、新たな交友関係が作れない。
7.当局の認可する文化活動以外に従事する事は犯罪である。
8.位置情報を当局へ送信するものを身に着けさせられる。
9.家のテレビが監視機能を兼ねている。
10.やがてプライバシーという概念を誰も思い出せなくなる。
単なるジョークだと思っていたこれらが一つずつ現実になるにあたり、国民は初めて、自分たちが籠の中の鳥だと自覚するのである。政府は徐々に国民のコントロールからから外れ、自らを生み出した国民の権利を数々の監視関連法により統制管理する事を試み始めたのである。すべては輝ける未来の理想的国家の為であるとされた。
ジョージ・オーウェル著「1984」において、主人公は、似たような全体主義的管理社会で、その矛盾に気付き、静かな抵抗を始める。しかしながらこの物語にはそんな気概のある登場人物はいそうもない。誰に監視されているかわからない日々の状況に、ただただ右往左往するだけである。
『Shoe Cage』は、行き過ぎた理想社会を描いた連作短編喜劇。
日程
10月20日(木)19:3021日(金)15:00/19:30
22日(土)13:00/17:00
23日(日)13:00/17:00
24日(月)14:00/18:00
全9ステージ
※受付開始は開演の50分前
開場は開演の30分前
※変更がある場合がございますので、正確な情報は公式サイトで再度ご確認ください。
料金
前売 :3,300円前半割 :3,000円
(10月20日19:30、21日15:00)
当日 :3,800円
学生割引:2,000円(大学生以下対象)
夏子割 :0円(劇団のみ取扱い)
※全席自由席
スタッフ
脚本・演出竹田哲士
出演
小原雄平 道井良樹 岩田裕耳 片桐俊次 なしお成
新野アコヤ 武川優子 犬井のぞみ 渡辺美弥子
劇団
2000年6月に結成。明治大学演劇研究部にて6作品を執筆、うち数本を演出する主宰・竹田哲士を中心に、同部引退有志により発足。以後、ワークショップなど公演外活動を経てスタッフ・キャストを募り、同年11月、旗揚げ公演に至る。演劇という表現手段の中から娯楽性を重視し、限りなく万人が共感できる『笑い』を探し出して提供できる喜劇の創造を目指す。 「喜劇=笑える悲劇」の理念の下、公演においては、存在しないようでいて確実に有る笑いの方法論から「シチュエーション」に着目し、理不尽な制約やルールに縛られた非現実的な状況下で翻弄される登場人物たちの、必死の抵抗と報われなさを描く事で笑いを生み出す。 時に物語性や情感を排除してまで、一つの笑いを生み出すために論理を積み重ねて導き出す手法は「ロジカル・コメディ」と称される劇団独特の作風となる。
劇場
OFF OFFシアター東京都世田谷区北沢2丁目11−8
以上公式サイトより。
詳しい情報は公式サイトでご確認ください。